NYダウが出すシグナル
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5月20日の高値40077ドルから10日目の30日にはNYダウは38053ドルと5%の下落となった。
主に、消費関連の数字が悪く、それでNYダウが売られている。これは予想通りである。
それに比べてNASDAQ総合指数はほとんど落ちていない。
これは一般消費関連ではなくAI関連のハイテク株が堅調で、それでなかなか落ちてこないのだと思
われる。
ブルンバーグテレビに出ているウォール・ストリートの解説者も、相場について全然心配すること
はないと全くNYダウの下落については無視して、AI関連の投資を視聴者に勧めている。
世の中というのは、現実に事が起こらないと動かないものである。
この解説者も1カ月たったところで、1カ月前の強気の発言を反省することになりそうだ。
株価というのは会社の業績のフローを評価するもののように見えているが、当然株価がどこまでも
上昇するわけではないので、どこかでバリュエイションの問題が出てくる。
そのバリュエイションで見れば、ほとんどの米国の賢人は、買う株がないと嘆いている。
キャッシュ・ポジションを増やしている。
相場が何時までも上がるとみる連中は、フローの話をファンダメンタルズとして金科玉条に掲げて
いるが、本格的なバリュエイション調整が起これば、いくらでもナラティブを変えて、その相場に
相応しい話に切り替える。
ファンダメンタルズは、また時間の問題でもある。
相場は縦軸の価格と横軸の時間の関数である。
筆者の計算では米国株の時間はまさに尽きようとしている。その走りがNYダウである。
AI関連のお祭りは終わる時間帯である。
そこで行き過ぎたバリュエイションの修正が始まる。
何時までもNVIDIAではないのだ。
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