若林栄四 ニューヨークからの便り wakabayashi

ITバブル再来の兆し

2024/03/15

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米国の株はいつまで上がり続けるのか。

筆者の計算ではリーマンショック安値の2009年3月6~9日(NYダウ6469ドル)からの区切りである黄金律59単位の59四半期がその高値のポイントと見ていた。

NASDAQは2009年3月9日が底だったので3日程ずれる。

その59四半期は23年12月6日から24年3月6日までの間である。NASDAQは24年3月9日までが59四半期である。

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今のところ、このNY株の最高値はNYダウ2月23日の39282ドル、SP500 は3月8日の5189、NASDAQは3月8日の16449であって、概ね、ぎりぎり59四半期目のところで高値を出している。SP500は2日の違いで60四半期目に高値をつけている。

このNYダウの2月23日とNASDAQの3月8日の間隔は14日である。

2000年の第1次ITバブルの時は、1月14日にNYダウが天井、3月10日にNASDAQが天井、3月24日にSP500 が天井と最長69日約10週間の間隔を置いて天井を見ている。

今回はもし相場がすでに天井を見たとすると14日の間隔で、10週間に比べるとずいぶん短い。

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今の相場付きからするとこのままNYダウが新値更新せずにSP500あるいはNASDAQが新値を更新し続けるというのもやや無理があるように見える。

そもそも米国インフレ鎮静化からの低金利を囃してあげてきた株価が、今度は金利上昇局面に入った途端、景気の強さにナラティブが変化して、だから株高というのは、あまりにもいいとこどりのロジックで、言っているウォール・ストリートの人たちも恥ずかしいだろう。

この相場はおそらく2000年のITバブルの再来であるが、当時と同じく相場の地合いが強く、市場参加者の思い入れがが深い分、相場が天井圏に長いこと居座る形なのだろう。

2000年はドットコムバブル、今回はAIバブル、この世の営みは同じことの繰り返しである。

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プロフィール

わかばやし・えいし
若林栄四

1966年東京銀行(現、三菱UFJ銀行)入行。シンガポール支店、本店為替資金部及びニューヨーク支店次長を経て勧角証券(アメリカ)執行副社長を歴任。現在、ニューヨークを拠点として、ファイナンシャル・コンサルタントとして活躍中。

【著書】
・黄金の相場予想
・世界一やさしい図解FXの教科書
・異次元経済 金利0の世界
・富の不均衡バブル
・etc

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