黄金比率のポイントを踏む米国長期金利
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米国の長期金利の流れを見ると、ほぼ40年サイクルで金利が反転することが多い。
1861年金利ピーク、1901年金利ボトム、1941年金利ボトム、金利1981年ピークである。
今までのところ2020年3月が長期金利10年物0.31%の金利ボトムとなっている。
筆者は今まで1981年9月30日の15.84%の金利ピークは黄金律40.5年で見ると2022年3月まで金利低下とみており、その後金利上昇に転じると考えていた。
2020年3月の0.31%の金利ボトムとダブルボトムを演じる時間帯が22年3-4月というのは大いに考えられるところである。
これは原点を1981年9月30日のA金利ピークとする考え方である。
もう一つの考え方は1984年5月29日のB金利高値13.95%を原点する見方である。
この1984年5月の金利高値は、単なる米国の金利の歴史的サイクルから見た1981年9月30日の15.84%よりももっと古い世界の文明史の範疇の考察である。
すなわち文明世界で最低金利を見たのは1619年イタリアのジェノバで記録された1.125%の記録が残されている。その歴史的ポイントからの36.5単位365年が1984年である。
つまり365年間の文明世界の金利上昇の歴史が1984年5月に終わりを告げたという考え方である。
どちらが起点に相応しいかは、マーケットに聞くしかない。
今までのところ13.95%に相対する先物相場は62.28であり、2020年3月の0.31%に見合う先物相場は140.17である。この価格差は77.21(ワンフルポイントは32マイナーポイント)これを十進法で見ると77.65ポイントとなる。黄金律で61.8単位の8分の1は7.725である。今の相場に合わせると77.25ポイントである。
つまり、価格できれいに黄金律の重要距離を走り切ったこの相場は美しく、1984年5月29日の13.95%が原点であるべきだという議論に正当性をあたえる。
だとすると、相場転換の日柄もAからの40年半の黄金律(162年÷4)(162四半期)で2022年3月ではなくBからの40年半である2024年末から2025年初めの日柄が浮かび上がる。
つまりそれまではあと3年間米国金利の目立った上昇はなく、今騒いでいるインフレ金利上昇はから騒ぎではないかということになる。
金利水準で見ると13.95%からの一相場95.5単位(95.5÷8)は11.9375%となっており、13.95-11.9375=2.0125%となり、これが大事なポイントであったので、当分この2.01%を超えるような金利上昇はこない。黄金分割のルールでは95.5単位を切ってしまったものは118単位(59×2)まで行かないと相場が止まらないことが多い。118単位は(118÷8=14.75)14.75%である13.95%-14.75%は-0.8%となりマイナス金利、あるいはゼロ金利があっておかしくない。
金利Aポイントから40年半の22年3-4月の大転換は実現せず、むしろそのタイミングから逆に大幅金利低下が起こる可能性が高い。そこでありうるのは米国株の大崩壊である。
もちろん賢明な読者諸氏は、マーケットメディアおよびウォールストリートエコノミストのインフレ騒ぎを十分ご承知であろう。
しかし、1968年3月は金価格2重価格制導入で、ドルと金が切り離されその後13年の大インフレとなったポイントであり、また中銀による無節操なマネーのバラマキが始まった起点である。それから黄金律54年の2022年3月は、どのような歴史的意義を持つトレンドが始まるのか。無節操なマネーのバラマキに対するネガティブ・リアクションが市場を支配し始めるのではないだろうか。
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