今後のバイデンの議会運営について
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1兆ドルのインフラビルが上院を通過した。それ自体ほぼ奇跡的である。
上院での賛成票は69票、100人の上院議員のうち50人は共和党なので、共和党からの賛同者が19人も出たということである。もちろんトランプは反対なので、その19人はトランプの反対を押し切って賛成に回ったということである。もっともトランプは自分が大統領のときには1.2兆ドルのインフラ整備を提唱していたのに、今回反対するのは筋が通らない。要は民主党のやることは何でも反対という底の浅い男なのである。今回の動きは一部共和党上院議員に対するトランプのグリップが弱まっていることの証左である。
しかし下院を通過しないと法律にならないが、下院は上院に比べて民主党の左派が多いので、スムーズに下院を通過するかどうかはやってみなければわからない。
それとは別に上院民主党は、教育や子育て支援、気候変動対応に3.5兆ドルの財政を投じる枠組み固める(予算決議)を民主党単独で可決した。これに対して共和党は将来のインフレ懸念を柱に徹底的に反対する予定である。
ところがインフレが果たして共和党の危惧するように昂進するということはないだろう。
3.5兆ドルの政策というと、そのすべてが景気刺激的という風に取られることが多いが、今回のイニシアティブはその原資を富裕層や、企業増税で賄う計画である。したがって3.5兆ドルという数字から予想される景気刺激とはならない。これからの10年間の米国GDPの合計は議会予算局の計算によると287.7兆ドルである。3.5兆ドルはその1.2%であり、それが10年間の歳出増加となるわけである。その原資に増税を使うことから景気刺激効果は3.5兆ドルよりはるかに小さい。
インフレ昂進は口実である。ただ富裕層増税や企業増税には共和党は当然反対する。
上院のフィリバスター(議事妨害する者)というスーパーマジョリティー(絶対的多数)を破るには60票の賛成が必要である。
つまり共和党から10人の造反者が出る必要がある。しかしそれは難しいだろう。
したがって、シンプルマジョリティー(一般的には51対49)で議会が通過できるバジェット・レゾリューション(予算決議)の方法でこれを通そうとするのが民主党の作戦である。
しかしバジェット・レゾリューションには付帯的な議会のルール、条件が付いており簡単に議会を通過できるとは考えられない。この秋はこれらをめぐる与党と野党の議会攻防が激化するだろう。
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