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10日のハンセン指数は2.06%高、大きく戻すも上値は重い!!

2025/04/10

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中国株投資家のみなさん、こんにちは。

10日(木)のハンセン指数は高寄り後、前場の早い時間は買い優勢でしたが、高値を買ってくる投資家は少なく、その後は徐々に売りに押される展開となりました。

終値は2.06%高、2万681.78ポイントで引けました。

10日(木)の中国企業指数は1.76%高で引けました。

参考として、2025年以降の主要4指数の値動きを示しておきます。

トランプ大統領は2日(水)、相互関税の具体的な税率について発表したのですが、中国に対しては34%としました。

これに対して中国は4日(金)、対抗措置として米国からの全輸入品に対して34%の追加関税をかけ、米国16社を輸出規制企業、11社を信頼できない企業に新たに指定すると発表しました。

すると、トランプ大統領は中国に対して報復措置は撤回しなければ更に50%の追加関税を課すとし、実際に9日(水)から実施しました。

これに対して中国は同じく50%の追加関税をかけ、米国12社を輸出規制企業、6社を信頼できない企業に新たに指定すると発表、10日(木)から実施しています。

トランプ大統領が仕掛けた相互関税政策ですが、中国は他国のように取引を探るのではなく、正面からぶつかっており、危ないチキンゲームが展開されています。

9日(水)のNY市場ではトランプ大統領が貿易赤字の程度によって課す懲罰部分の課税について中国を除き90日間の猶予期間を設けるとしたことで、相場は大きく戻しています。

しかし、トランプ大統領が突如として猶予期間を設けることを決めた背景には米国債市場の変調があります。

日本と並び多額の米国債を保有する中国ですが、中国が売ってきているのではないかといった噂があります。

米国債(10年)利回りは4月4日(金)、安値3.86%をボトムに急上昇しており、9日(水)には急落前の3月27日の高値4.40%を超え、高値4.515%を付けています。

こうした米国債利回りの上昇を警戒してトランプ大統領は90日間の猶予期間を設ける決定をして、相場の安定を図ったのではないかとみられます。

とりあえず、株価が大きく戻したことで、短期筋を中心とした株価下落に伴う資金補填のための米国債売りは止まったようですが、ただ、発表後も4.2%を下回ることはなく、高止まりしているような状況です。

依然として中国の出方を警戒する動きは解除されていません。

中国の再報復に対してトランプ大統領は更に21%税率をアップさせ、合計125%もの税率をかけるとしており、米中貿易戦争は債券市場、さらには為替市場を絡めて、総力戦となりそうな気配です。

10日(木)の国際市場は戻してはいますが、依然として予断を許さない状況が続いているとみています。

国家統計局は10日(木)現地時間9:30、3月の物価統計を発表しました。

CPIは0.6ポイント改善し、▲0.1%下落、PPIは▲0.3ポイント悪化し▲2.5%下落となりました。

CPIについてですが、先月が春節時期のずれの影響で低く出たといった特殊要因の影響で随分と改善しているように見られますが、前月比のCPIでは2月の▲0.2%下落から3月は▲0.4%下落へと悪化しています。

依然として川下、川上とも需給の緩い状態が続いており、不動産不況からの脱却の兆しは見えてきません。

見通しは厳しいのですが、それでも一つだけ安心できる材料があります。

それはトランプ大統領はやはり株価動向を無視できないという点です。

中国はとことん戦う姿勢を崩すとは考えられず、米国が中国からの輸入品、とりわけ加工食品、衣料雑貨、家電製品などの輸入品価格の上昇やら、品不足にどこまで耐えられるのか、わかりません。

そこは民主主義と社会主義との違いということなのでしょうが、対中125%の追加関税を長くは続けられないだろうということは、香港市場にとって好材料です。

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プロフィール

たしろ・なおき
田代尚機

中国株アナリスト
1958年生まれ。愛知県出身。大和総研、内藤証券、リード・リサーチ・アンド・プロダクツ(株)を経て独立、TS・チャイナ・リサーチ(株)を設立。現在は生活の拠点を中国に移し、日本と中国を行き来しながらフリーランスとして活動中。マスコミ、金融機関や、個人投資家向けに情報提供を行っている。大和総研勤務時代に1994年から9年間、北京に駐在、中国経済、個別企業の調査を担当。それ以来、中国経済、企業に関する情報提供をライフワークとしている。社団法人日本証券アナリスト協会検定会員。
【著書】
・人民元投資入門
・中国株「黄金の10年」
・レッド・センセーション好機到来!

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