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27日の上海総合指数は0.06%安、1月の製造業PMI大幅悪化は材料視されず!!

2025/01/27

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中国株投資家の皆さん、こんにちは。
27日(月)の上海総合指数は高寄り後、上昇したものの上値は重く、大引けにかけて売りに押されたことで、終値は0.06%安の3250.60ポイントで引けました。
セクター別では、遺伝子組み換え関連、AI関連、銀行などが買われました。
一方、電子部品、通信設備などが売られました。

27日(月)の創業板指数は2.73%安となりました。

27日(月)の上海50指数は0.18%高となりました。

本土市場は28日(火)から、8日間に及ぶ長い春節休場に入ります。
取引再開は2月5日(水)からとなります。
上海総合指数は1月14日(火)に2.54%高と急騰した後は、高値圏でのもみ合いが続いています。
通常であれば月末(現地時間9:30)に発表される製造業PMIですが、今回は明日から春節休暇となるため、前倒しで発表されました。
結果は49.1で前月と比べ▲1.0ポイント悪化、4か月ぶりに景気の拡大、縮小を判断する上での分岐点である50を割り込みました。
この結果について張立群特約アナリストは次のように解説しています。
「価格に関する細目指数がいくらか上昇しているが、これはこれまでの政策による需給を改善させる効果がはっきりと表れていることを示している。
受注に関する細目指数が下落しているが、需要不足を指摘する企業の比率が60%を超えていることが示すように、需要不足が依然として突出した問題であることを示している。
生産、購買量、輸入を示す細目指数が下落しているが、これは企業の生産経営活動のボラティリティが比較的大きいことを示している。
総合的に見れば、これまで実施してきた政策による期待の改善と市場によって引き起こされる需要の収縮とが依然として激しくぶつかり合っている。
全力を挙げて、下方周期にある景気サイクルを反転させるためのマクロコントロール政策を実施しなければならない。
とりわけ、できるだけ早く政府公共支出・投資を拡大させ、企業の受注を有効に引き上げる作用を発揮させ、需要の回復を持続的にリードし、企業家心理を改善させ、企業の生産経営活動を持続的に活性化させ、経済成長を持続的に回復させなければならない」
厳しいことを書いていますが、上海総合指数はわずかの下落に留まっており、先週末と比べ売買代金は減少しています。
多くの市場関係者はこの結果を重大なものとは考えていないと言うことです。
調査が行われたのが春節直前だということで、春節による季節要因を強く受けたのだといった見方もできます。
ちなみに、PMIは前月との比較についてヒアリングを行い、それを集計することで計算されます。
季節調整済みとの説明もありますが、それが効いていないのかもしれません。
好材料としては、22日(水)付けでマスコミが発表した「中長期資金の証券市場への流入を推進するための実施方案」が引き続き材料視されました。
証券関係ニュースを扱う情報紙などが、その後打ち出された細かい方案であるとか、アナリストの意見などを踏まえて積極的に書き立てています。
26日(日)には証券監督管理委員会が「資本市場におけるインデックス商品への投資による質の高い発展を促進するための行動方案」を発表しています。
ベンチマークを充実させ、インデックスファンドを普及させることで、マーケットに安定的に資金を注入しようといった狙いです。
ただ、「長期資金を誘導しましょう」という話であり、具体的には当局による金融機関への監督管理基準、規定を変えることなどです。
なので、すぐに大量の資金が市場に入るようなことにはなりません。
また、これまでも同様の政策は何度も打ち出されてきたのですが、相場を長期的に牽引するようなことはありませんでした。
下値が堅くなるとか、急落した後にすぐに戻すようになるとか、じわじわとその効果は表れるのだろうと考えています。

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プロフィール

たしろ・なおき
田代尚機

中国株アナリスト
1958年生まれ。愛知県出身。大和総研、内藤証券、リード・リサーチ・アンド・プロダクツ(株)を経て独立、TS・チャイナ・リサーチ(株)を設立。現在は生活の拠点を中国に移し、日本と中国を行き来しながらフリーランスとして活動中。マスコミ、金融機関や、個人投資家向けに情報提供を行っている。大和総研勤務時代に1994年から9年間、北京に駐在、中国経済、個別企業の調査を担当。それ以来、中国経済、企業に関する情報提供をライフワークとしている。社団法人日本証券アナリスト協会検定会員。
【著書】
・人民元投資入門
・中国株「黄金の10年」
・レッド・センセーション好機到来!

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