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12日のハンセン指数は1.20%高、消費券発行への期待で消費関連が買われる!!

2024/12/12

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中国株投資家のみなさん、こんにちは。
12日(木)のハンセン指数はわずかに高寄り後、前場の早い段階ではもみ合いとなったのですが、現地時間11時あたりから上昇に転じています。
午後からは上値が重くなり、大引けにかけてやや売りに押され、終値は1.20%高、2万397.05ポイントで引けました。

12日(木)の中国企業指数は1.53%高で引けました。

参考として、2024年以降の主要4指数の値動きを示しておきます。

9日(月)のブログでも触れましたが、共産党中央政治局会議が同日開かれ、その内容が午後場中で公開されました。
これまで以上に積極的なマクロ経済政策を実施し、消費を活性化させ、投資効率を高める必要があると強調したことから、ハンセン指数は9日(月)、発表のあった本土大引け後から急騰しました。
10日(火)は寄り付き天井となり調整、11日(水)は続落、12日(木)は下げ止まり上昇するといった展開となっています。
中央経済工作会議が11~12日に開かれるだろうとする情報が市場に流れたものの、少なくとも相場が立っている間にはそれを確認できる情報はありませんでした。
重要なポイントは9日(月)に開かれた共産党中央政治局会議で触れられているので、大きなサプライズはないと思うのですが、市場の興味を引くような具体的な話があるのではないかといった期待もあります。
セクター別では消費関連が買われています。
中国旅遊集団中免(01880)が7.60%高、中国蒙牛乳業(02319)が7.21%高、華潤ビール(00291)が5.69%高、海底撈国際(06862)が3.89%高と買われています。
共産党中央政治局会議で消費の活性化が強調されたのですが、メディアの報道によれば、それに絡み、歳末の消費が活発な時期がやってくるのにちなみ、北京、常州、西安など多くの地域では新たな消費券を配布し、飲食、リクレーション、旅行などの消費セクターを喚起するようだと伝えています。
また、本土金融絡みで好材料がありました。
情報筋によれば人力資源社会保障部など5部門が連名で「個人年金制度の全面実施に関する通知」を発表しました。
これによると36の先行テスト都市(地区)において実施されていた個人年金制度が12月15日より対象地区を全国に広げられます。
現在対象となっている理財商品、貯蓄性預金、商業年金保険、公募ファンドを基礎として、国債、特定年金貯蓄、インデックスファンドなども年金商品の範囲に加えられます。
これにより、個人年金業務が商業銀行の業務範囲に加えられます。
商業銀行がすべての形式の個人年金商品の販売を行うことを当局が積極的に支持することになります。
長期資金が株式市場に流入することで証券会社の収益が高まり、保険、銀行などの収益機会が増えるといった見方です。
ただ、株式市場での反応は、後場寄り直後までは、保険、銀行、証券といった金融関連が高かったのですが、その後は売りに押されています。
材料としてはちょっと弱かったのですが、長期的には中国証券市場の問題点である長期資金不足の解決策の一つとなりえると思います。

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プロフィール

たしろ・なおき
田代尚機

中国株アナリスト
1958年生まれ。愛知県出身。大和総研、内藤証券、リード・リサーチ・アンド・プロダクツ(株)を経て独立、TS・チャイナ・リサーチ(株)を設立。現在は生活の拠点を中国に移し、日本と中国を行き来しながらフリーランスとして活動中。マスコミ、金融機関や、個人投資家向けに情報提供を行っている。大和総研勤務時代に1994年から9年間、北京に駐在、中国経済、個別企業の調査を担当。それ以来、中国経済、企業に関する情報提供をライフワークとしている。社団法人日本証券アナリスト協会検定会員。
【著書】
・人民元投資入門
・中国株「黄金の10年」
・レッド・センセーション好機到来!

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