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19日の上海総合指数は0.49%高、3日続伸も上値は重い!!

2024/08/19

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中国株投資家の皆さん、こんにちは。

19日(月)の上海総合指数はわずかに安寄り後、前場の早い段階では買い優勢となり、一時は前営業日比0.89%高まで買われる場面もあったのですが、買い一巡後は横ばい圏の推移となり、終値は0.49%高の2893.67ポイントで引けました。

セクター別では、金(ゴールド関連)、EC関連、銀行、保険などが買われました。

一方、バイオ・医薬、AI関連などが売られました。

19日(月)の創業板指数は0.14%安となりました。

19日(月)の上海50指数は0.51%高となりました。

19日の上海総合指数は、寄り付き直後こそ資金が流入し、高値では当面の抵抗線とみられる2900ポイントを一旦超える動きとなりました。

しかし、後が続きませんでした。

形の上では3日続騰ではありますが、19日の上海、深セン両市場の売買代金は5706億元で、先週末と比べ▲205億元ほど減少しています。

1兆元を超えてはじめて大商いと言われる水準であるという点からいえば、セリングクライマックスを経て上昇に転じているといえるような状況ではありません。

好材料としては政策情報が挙げられます。

中央政治局会議が7月30日に行われ下期の経済運営方針が示されましたが、それに沿って実際に政策を実行する部門である国務院が8月16日、第5回全体会議を開催、国務院としての今後の政策方針を示しています。

これから具体的な政策が続々と打ち出されるだろうといった期待が市場に広がったことが、寄り付き直後の上昇につながったとみています。

中央テレビ局ネットが8月17日に伝えた会議の内容を整理すると、ポイントは4点あります。

(1)経済体制改革を以て牽引役とし、重点領域を集中的に攻めて突破し、改革の効果を引き上げなければならない。

(2)目標達成のために力を抜かず、経済が引き続き回復、改善するようさらに力を入れて態勢を強化する。

内需拡大に更に力を入れ、消費振興を重点として、ピンポイントで政策を実施し、経済循環をスムーズにしなければならない。

消費促進は持続性、波及効果の高い領域を重点とする。

サービス消費の質の引き上げを加速し、大衆消費を有効に促進し、異なるグループ需要に基づいて、差別化された支援政策を打ち出す。

投資拡大については、政府投資の波及効果がうまく発揮されるように行い、民間投資を支持する各政策を実施し、地方政府特別債券による資金の使途となる領域、規模、比率を拡大する。

政府と企業の常態化された意見交流メカニズムを不断に最適化し、企業の声をきちんと聴き、企業が実際に直面している困難を解決しなければならない。

(3)高水準の対外開放を主体的に拡大させなければならず、新たな貿易の成長点を展開し、企業が多様な市場を開拓することを支持し、さらに大きな力で外資を吸引し、利用する。

(4)政府活動のガバナンスの水準を引き上げる。

これまで打ち出されてきた設備更新、買い替え促進政策や、多種多様な不動産対策が更に強化されそうな感じはしますが、そうはいっても事前に予想された範囲内でしょう。

セクター別では銀行、保険の上昇が目立ちました。

五大国有銀行がいずれも過去最高値を更新中です。

保険会社も香港上場はそれほどでもないのですが、A株市場では大手を中心に2%超の上昇率となっています。

ファンダメンタルズの改善期待というよりも、資本市場改革の効果を期待して配当利回りの高い国有大型企業が買われるといった相場の流れに沿った動きとみています。

閑散相場の中で政府系ファンドの買い支えが効いているのでしょうが、彼らの資金が集中的に向かっている先がこうしたセクターだとみています。

そのほか、金先物(COMEX)が16日、過去最高値を更新したことから、金関連の上昇が目立ちました。

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プロフィール

たしろ・なおき
田代尚機

中国株アナリスト
1958年生まれ。愛知県出身。大和総研、内藤証券、リード・リサーチ・アンド・プロダクツ(株)を経て独立、TS・チャイナ・リサーチ(株)を設立。現在は生活の拠点を中国に移し、日本と中国を行き来しながらフリーランスとして活動中。マスコミ、金融機関や、個人投資家向けに情報提供を行っている。大和総研勤務時代に1994年から9年間、北京に駐在、中国経済、個別企業の調査を担当。それ以来、中国経済、企業に関する情報提供をライフワークとしている。社団法人日本証券アナリスト協会検定会員。
【著書】
・人民元投資入門
・中国株「黄金の10年」
・レッド・センセーション好機到来!

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