29日の上海総合指数は0.03%高、下げ渋る展開!!
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中国株投資家の皆さん、こんにちは。
29日(月)の上海総合指数は僅かに安寄りとなったのですが、その後は終日狭いレンジでの値動きが続きました。
終値は0.03%高の2891.85ポイントで引けました。
セクター別では、自動車関連、低空経済関連などが買われました。
一方、太陽光発電、風力発電、半導体、白酒などが売られました。
29日(月)の創業板指数は1.44%安となりました。
29日(月)の上海50指数は0.29%安となりました。
先週の上海総合指数は23日に大きく売られ、その後も続落、下値抵抗ラインとみられた2900ポイントを少し下回ったあたりで下げ渋っています。
29日も日足チャートは3日続けて上下に下髭があるほぼ寄り引き同時線のような形となっています。
両市場の売買代金をみると大きく下げた23日ですら6621億元しかありません。
薄商いが続いており、29日には5859億元まで取引規模は縮小しています。
三中全会の全文をみても、成長率が高まるイメージも、相場を牽引しそうなセクターが出てきそうなイメージも持てません。
22日には最優遇貸出金利の引き下げ(1年物、5年超物ともに0.1ポイント)がありました。
また、25日にはMLFを通じて金利を0.2ポイント引き下げて2000億元の短期資金(1年、2.3%)を供給しています。
金融緩和には違いないのですが、流動性を確保したり、企業の資金繰りの悪化を防いだりといった効果を狙ったもので、現状の経済情勢を考えれば、こうした緩和策で設備投資が拡大するような効果はとても望めません。
一方、25日には以旧換新政策に関する新たな追加政策が発表されました。
政府活動報告によれば今年、1兆元の超長期特別国債を発行する計画ですが、この内、3000億程度を以旧換新政策に充てるそうです。
老朽化した船舶、トラック、農業機械の廃棄・更新、新エネルギー用の電池の更新などに補助金を出すこと、設備更新のためのローンに対して優遇金利を適用することなどに加え、自動車、家電の廃棄・買い替えに対する支援策が盛り込まれています。
具体的な内容なので、今後、実際に関連製品の需要は刺激されそうではありますが、規模とその効果について考えると、サプライズとまでは言えません。
ただ、相場が崩れるのを下支えする効果はあったのではないかと思います。
7月末までに中央政治局会議が行われ、下期の経済運営方針が発表されるのですが、当局は足元の景気について、どの程度の強度で支えようとしているのか気になります。
短期の景気変動に対するリスクについて、当局が重視していることはわかっているのですが、その程度について、投資家との間でギャップがあるのかどうか。
6月の統計をみる限りでは、不動産市場はようやく底打ちしたようにも見て取れますが、構造的な不動産不況に陥っていないか、追加の不動産対策があるのかなど気になるところです。
資本市場改革について少し触れておきます。
当局としては、ストックコネクトを通じた欧米からの資金について、長期に安定して流入させたいのでしょうが、突然の流出リスクを意識し、売買の枠や、取引の監視を厳しくする限り、大きな勢力にはなりません。
SWF、社会保障、年金などの公的資金によるファンド、保険会社、銀行、証券会社を通して集めた資金を専門家に運用させる形でのファンドなどで以て、資本市場を安定させたいところです。
ただ、本土証券市場は加熱するとすぐに違法行為が蔓延するということをかつて繰り返してきたこともあって、当局は思い切った改革をできないでいます。
ですから、足元では、改革の基礎固めとして、違法行為を厳しく取り締まるような監督管理の強化が行われており、そうしたニュースが目立ったりするのですが、こうした厳しい監督管理が投機資金の枯渇を招いています。
結局、名目GDPの伸びと比べるとベンチマークとなる指数の伸びが著しく低いといった状態が、2015年の小バブル崩壊後、続いています。
ただ、当局は4月、新国九条を発表するなど、資本市場改革を加速させようとしています。
そうした観点から、今回の政治局会議を通じて、資本市場改革に関する新たな方針が示されることを期待したいところです。
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