15日の上海総合指数は1.26%高、資本市場改革に関する政策を好感!!
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中国株投資家の皆さん、こんにちは。
15日(月)の上海総合指数は、安寄り後、前場の早い時間は上げ下げする場面もあったのですが、それも一旦落ち着くと買い優勢となり、後場に入ると上値が重くはなりましたが終値は1.26%高、3057.38ポイントで引けました。
セクター別では、証券、銀行、保険など金融関連、空港・空運などが買われました。
一方、ホテル・レストラン、レジャー施設・旅行、小売、貴金属、EC関連、不動産サービスなどが売られました。
15日(月)の創業板指数は1.85%高となりました。
15日(月)の上海50指数は2.10%高となりました。
先週の上海総合指数は終値ベースでみると、5日、25日、200日移動平均線を若干下回る水準で推移していたのですが、15日の終値は大きく上昇し、これら移動平均線をすべて上回って引けています。
中東情勢が緊迫化したことで投資家のリスク回避姿勢が鮮明となり、先週末のNYに続き、東京、香港ともに下げる中で、本土だけが上昇するといった少し特殊な相場となりました。
売買代金は両市場合計で9971億4700万元あり、そこそこ活況でした。
ストックコネクトを通した海外からの資金移動についてですが、先週末は73億8500万元の流出と今年1月17日以来の規模の流出となったのですが、15日は一転して81億800万元の流入となりました。
中国は日米欧とは国際環境が異なります。
中東情勢の緊迫化はエネルギー資源の不足、価格上昇、流通阻害などを引き起こす可能性が高いのですが、中国は、イランはもちろんですが、その他の中東諸国やイスラエルとも、相対的に良好な関係を維持しており、エネルギー資源危機に対する影響の度合いが欧米諸国とは異なります。
そもそもエネルギー資源についてはロシアなどから安く供給できるといった恵まれた状況にあるわけで、その分中国は悪影響に対する耐性が強いと言えそうです。
とはいえ、ホテル・レストラン、レジャー施設・旅行をはじめ、消費関連は売られています。
不動産サービスなども売られており、景気への悪影響が予想されます。
ただ、15日は政策情報があり、それに反応したといった面もあります。
国務院は12日、「監督管理を強化し、リスクを防ぎコントロールすることで資本市場の高い質の発展を推し進めるための若干の意見(国九条)」を発表しました。
これまでにも、2004年、2014年に資本市場に関する九条からなる政策(国九条)が打ち出されており、今回はこれで3度目となる“国九条”の発動です。
2004年はセカンダリー市場において流通が認められてなかった国有株を上手に流通させることに繋がる政策で、2014年は上場に関して登録制を導入するきっかけを作った政策です。
過去2回の政策では、その後少し時間をおいてではありますが、改革の成果で株価が大きく上昇しています。
今回も資本市場改革が大きく進み、株価は過去と同じように上昇するのではないかといった憶測が働いたのではないかとみています。
今回の“国九条”は違法行為を厳しく取り締まり、先物と連動させた犯罪を取り締まるなど、一見すると出来高減少により、株価にはネガティブではないかとみられる政策も含まれます。
しかし、長期的にみれば流通市場が健全となり、資本市場がより強化されるといった効果があり、一概にネガティブだとは言い切れません。
さらに、上場企業が投資家に報いる経営、資本政策さらに株主還元を実施するよう促す政策が含まれており、この部分については明らかにポジティブです。
こうした政策の恩恵を受ける金融セクターが全体的に買われています。
また、高配当、長期的な企業価値の向上などがより見込めるのは政策に従順に従うことが求められる国有企業系ではないかとの見方が広がり、全体として大型国有企業が買われました。
一方、消費関連に連動して売られてもおかしくない空港・空運セクターが買われています。
これは15日に発表された1~3月における民間航空旅客関連の統計が上振れしたからです。
旅客便数では前年同期比で26.8%増、2019年の同期比でも4.6%増とプラスに転じています。
業績回復を好感しての株価上昇です。
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