7日のハンセン指数は1.27%安、米国デリスキング政策が悪材料!!
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中国株投資家のみなさん、こんにちは。
7日(木)のハンセン指数はわずかに高寄りしたものの、利益確定売りに押され、終値は1.27%安の1万6229.78ポイントで引けました。
7日(木)の中国企業指数は1.04%安で引けました。
参考として、2023年以降の主要4指数の値動きを示しておきます。
ハンセン指数は2月末に出来高のピークを打っており、3月に入ると緩やかではありますが、調整局面に入っています。
相変わらず需要不足が解消されない中国経済ですが、この難局を当局はどのような政策スタンスで臨むのか、投資家は一生懸命見極めようとしています。
3月5日から全人代が始まりました。
閉幕直後に行われる首相の記者会見が今年から開かれないことになり、一部のマスコミからは情報公開のレベルが低下したことを批判する声も上がっています。
ですが、李強首相はこれまで国務院の実働部隊として仕事をした経験がなく、その点で経済学の博士号を持ち、理論家である前任の李克強首相のようには対応できないでしょう。
ここ数年は行政方の国務院各部門のトップなどがまとめて行う記者会見がより具体的な政策情報を提供しており、そちらに市場の注目が集まっています。
もう、首相による記者会見は必要ないでしょう。
財政部、人民銀行、証券監督管理委員会のトップが6日に行った記者会見では、財政政策、金融政策、証券行政などについて、比較的詳しい解説がなされています。
中国人民銀行トップの潘功勝行長は、「金融政策のツールは依然として豊富であること、今後、預金準備率の引き下げを行う余地がある」などと発言しています。
財政部トップの藍佛安部長は「各種の財政ツールを駆使し、財政支出の規模を適度に拡大し、税金に関して優遇政策を実施し、質の高い発展を促進する。
今年は、恒久的な減税や行政費用負担の引き下げなどについて検討する」などと発言しています。
また、人事異動があったばかりで、マスコミにはほぼ初登場となる証券監督管理委員会トップの呉清主席は「投資家は市場の大本であり、上場企業は市場の基礎である。
投資家と上場企業は資本市場発展の動力であり源泉である」などと発言、投資家を重視する姿勢を示しています。
上場企業に対して投資家を重視するような配当政策や投資家に報いるべく利益追求を求めているという点では、香港上場の中国株に対しても、ポジティブな話です。
ただ、大きな経済運営方針としては、量の拡大(表面的な成長率)を追求するのではなく、成長の質を高めるといった方向性や、公正、公平、平等をより重視し、経済の安定に重きを置くといった方向性に変わりはありません。
足元では不動産不況により需要不足が目立つ状況なので、投資家としては需要を大きく拡大させるような積極財政政策、消費拡大政策や、大きな過剰流動性の発生を伴うほどの大規模な金融政策を期待したいところですが、叶いそうにありません。
ハンセン指数に今一つ勢いがないのは、そうした失望感が災いしているのではないかとみています。
もう一点気になるのは、米国の対中デリスキング戦略が強化されている点です。
米国上院議会の国土安全保障・政府問題委員会は6日、バイオ安全法案の修正を可決通過させました。
この修正によれば、バイオ技術の提供に関して米国連邦政府が海外の競争相手国の企業と契約を結ぶことを禁止しています。
これによって海外の大手製薬会社からバイオ医薬品の開発業務を受託する薬明生物技術(02269)、無錫薬明康徳新薬開発(02359)の株価がそれぞれ21.47%、20.56%下落しています。
欧米機関投資家が主なプレイヤーである香港市場にとって、デリスキングの話題ははっきりとした悪材料です。
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