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18日のハンセン指数は0.75%高、下げ止まる!!

2024/01/18

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中国株投資家のみなさん、こんにちは。

18日(木)のハンセン指数はわずかに高寄りした後、断続的に買いが入り上昇、終値は0.75%高の1万5391.79ポイントで引けました。

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18日(木)の中国企業指数は0.76%高で引けました。

参考として、2023年以降の主要4指数の値動きを示しておきます。

今週に入りハンセン指数は底割れしています。

急落の要因は何といっても景気回復の見通しが立たないということでしょう。

国家統計局は17日現地時間10時、2023年第4四半期のGDP、12月の月次経済指標などを発表しました。

実質経済成長率については、通年では5.2%で昨年3月の全人代で決定した5%程度の成長目標を達成しています。

また、10-12月期の成長率は5.2%(前年同期比)で、前四半期との比較では1.0%でした。

7-9月期の成長率は4.9%で、前四半期との比較では1.3%でした。

後者については0.3ポイントほど鈍化しているという点で、景気回復の鈍さが感じられる結果となりました。

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次に12月の月次データですが、まとめると以下の通りです。

鉱工業生産:6.8%増、前月よりも0.2ポイント改善

固定資産投資(推計値):4.1%増、前月よりも1.2ポイント改善

全国不動産開発投資(推計値):▲12.5%減、前月よりも▲1.9ポイント悪化

小売売上高:7.4%増、前月よりも▲2.7ポイント悪化

ちなみに、固定資産投資、全国不動産開発投資については、月次の伸び率は発表されないので、累計の伸び率、実数から推計しています。

鉱工業生産については、横ばいがコンセンサスであったので、少し良かったのですが、小売売上高については、前年12月の反動があって、コンセンサスから0.6ポイントほど下振れしました。

消費がちょっと弱いのですが、サプライズというほどではありませんでした。

固定資産投資は当局による政策効果がある程度、効いています。

問題は、不動産開発投資の落ち込みがひどく、依然として回復の兆しが見られないということです。

もう少し、細かい統計を付け加えておくと、商品不動産販売面積(推計)は▲12.7%減で前月よりも▲2.4ポイント悪化、在庫面積(12月末)は19.0%増で、前月末と比べ2.9%ほど増えています。

不動産取引に関しては、現在も厳しい売買規制が課されているのですが、地方ベースではそれが緩和され始めています。

しかし、そのスピードは緩慢です。

金融機関の融資姿勢も緩和傾向にあるとはいえ、まだ魅力的な条件といえるほどではありません。

現状では、売り手は値段を大きく下げてまで売るつもりはなく、買い手はもっと値段が下がるのを待っているといった硬直状態が続いています。

たとえば、北京市内の住宅では、現地の戸籍を持つか、3年以上の北京市における納税証明がない限り、中古マンションを含め、物件を買うことができないといった厳しい規制が残っています。

地方の金持ちの中には北京市内にマンションを持ちたい人たちは無数に存在します。

呼び水としての投機を認めてやらないと、若者たちの実需はなかなか増えてこないのではないかと思います。

2023年の失業率についてですが、全国都市部調査失業率は5.2%で前年と比べ0.4ポイント低下しています。

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就業状況は全体としては悪くありません。

年齢別の労働力調査失業率が発表されていて、16-24歳(在校生を含まない)は14.9%と高いですが、25-29歳は6.1%、30-59歳は3.9%に留まっています。

中国の上場企業のトップの年齢をみると、30代、40代が多く、完全な能力主義です。

日本のような終身雇用制では全くないですし、入社時期がいつだろうが能力がありさえすれば、簡単に古参を飛び越えて昇格できるような米国型組織がほとんどです。

16-24歳の失業率が高い理由は、中国の労働市場が極めて柔軟であり、採用側が新卒にこだわることがないからだと考えています。

もちろん、景気の悪さは心配ですが現時点で、若い人の失業率の高いこと自体が社会において深刻な影響を与えているかといえば、それほどではないとみています。

17日のハンセン指数は0.75%上昇しており、下げ止まっています。

16日、17日の出来高は、それ以前と比べれば明らかに増えています。

さらに17日の上海総合指数は長い下髭を付けてプラス圏まで戻しています。

ただ、完全に底打ちするには、不動産がらみでもっと強力な政策が出るとか、金融面で流動性が高まるような緩和策が示されるとか、強力なポジティブサプライズが欲しいところです。

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プロフィール

たしろ・なおき
田代尚機

中国株アナリスト
1958年生まれ。愛知県出身。大和総研、内藤証券、リード・リサーチ・アンド・プロダクツ(株)を経て独立、TS・チャイナ・リサーチ(株)を設立。現在は生活の拠点を中国に移し、日本と中国を行き来しながらフリーランスとして活動中。マスコミ、金融機関や、個人投資家向けに情報提供を行っている。大和総研勤務時代に1994年から9年間、北京に駐在、中国経済、個別企業の調査を担当。それ以来、中国経済、企業に関する情報提供をライフワークとしている。社団法人日本証券アナリスト協会検定会員。
【著書】
・人民元投資入門
・中国株「黄金の10年」
・レッド・センセーション好機到来!

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