16日のハンセン指数は1.36%安、米中関係の緩和期待薄らぐ!!
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中国株投資家のみなさん、こんにちは。
16日(木)のハンセン指数は高寄り後、大きく下げる展開となりました。
日足チャートは寄り付き天井、下髭が少し出ていますが、大きめの陰線を付けています。
包み足となっており、終値は1.36%安の1万7832.82ポイントで引けています。
16日(木)の中国企業指数は1.41%安で引けました。
参考として、2023年以降の主要4指数の値動きを示しておきます。
この1週間のハンセン指数の動きをみると、先週末(10日)には底割れが意識されるような展開でしたが、今週の初めには少し戻しました。
15日(水)には3.92%高と大きく買われ、16日(木)にも寄付きは高かったのですが、その後は売られています。
15日(水)の急騰はNYダウの大幅反発を受けて買戻しが入ったことが最大の要因ではないかとみています。
予想以上に米国の物価が安定していたことが確認されたので、利上げ打ち止め見通しが大きく広がり、買戻されたのでしょう。
また、現地時間15日午前には、昨年11月のバリ島で行われたAPEC会議以来となる米中首脳会談がカリフォルニア州ウッドサイドにある「ファイロリ」邸で開かれました。
会談の時間は4時間以上に及んだようで、食事の後、二人で庭を散歩する様子、車に乗り込み「ファイロリ」邸を後にするときに二人が握手する様子などが映像としてネット上にアップされています。
習近平国家主席が訪米し、米中首脳会談が開かれること自体、米中関係の改善を示しているといえるでしょう。
新華社は会議の内容を公表しています。
それによると、習近平国家主席は米中関係において、お互いに努力して構築しなければならないポイントを5つ挙げています。
- 正確にそれぞれを認知する
- 意見の不一致について有効に管理し、コントロールする
- 利益の一致する合作を推し進める
- 大国としての責任を負う
- 人材文化交流を促進させる
また、台湾問題に関する原則について詳しく述べています。
経済面では「米国は中国に対して、輸出管理規制、投資審査において一方的な制裁を行っており、中国の正当な利益を著しく損ねている。
中国の科学技術を抑え込むことは中国の質の高い発展を阻むことで、中国人民の発展の権利を奪うものである。
中国の発展の大部分は内生の論理にあり、外部の力で阻止できない。
米国側は、中国企業に対して公平、公正で敵視しないといった環境を提供するために、中国側に感心を持って、実際に行動を起こし、一方的な制裁を取り消すようもっとしっかりと対処してほしい」
などと強調しています。
また、バイデン大統領は「米中関係は世界上で最も重要な関係であり、米中の衝突は絶対に避けなければならず、安定的に発展する中国は米国や世界の利益に符合し、中国経済の成長は米国に有利であり、世界にも有利である」などと語っています。
「米中関係の安定を維持し、衝突を防止し、意見の不一致を管理コントロールし、双方の利益に符合する領域において合作を行うことは、それぞれが共に直面している問題に関してさらにうまく対応するのに有利となる」などと強調しています。
そして、バリ島会議で示した5つの点について、重ねて表明しています。
- 米国は新たな冷戦を求めない
- 中国の体制を変えることを求めない
- 同盟関係を強化し中国に対抗したり、中国の独立を支持したりしない
- 中国の発展を押さえつけたりしない
- 中国とのデカップリングを求めない
今回の首脳会談を通じて同意したのは以下の点です。
- AIに関して政府間の対話を打ち立てる
- 米中麻薬禁止合作工作チームを作り、麻薬禁止で協力する
- 平等でお互いを尊重するといったことを基礎に、米中国防部の工作会議、米中海上軍事安全協議メカニズム会議、米中両軍戦闘地域幹部のダイレクト通話など、両軍のハイレベルでの意思疎通を再開させる
- 来年早々にも、大幅に両国間の航空便を増発させることに同意する
- 教育、留学生、青年、文化、スポーツ、ビジネスなどにおける交流を拡大させる
また、気候問題でも協力関係を強化するとしています。
ただ、残念なことに、首脳会談後に単独で行った記者会見において、バイデン大統領は失言しています。 ロイターの記事によれば「習近平国家主席を独裁者だといった見方を現在もしているのか」と問われたところ、「われわれとはまったく異なる政治形態に基づく共産主義国を率いる人物という意味で彼は独裁者だ」と答えたようです。
ウクライナ情勢が硬直化する中、イスラエル、ハマス間で紛争が発生しており、それが予断を許さない状況です。
バイデン政権としては、経済、金融面も含め、いろいろな局面で、できれば中国からの反発を受けたくないような状況です。
当面、米中関係がさらに悪化するリスクは小さいとみています。
ただ、全体相場については、依然として景気回復を待ち続ける状態が続いています。
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