たっしーが教える、中国株なら俺に聞け!! tashiro

16日のハンセン指数は0.84%高、寄り引き同時線!!

2023/02/16

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中国株投資家のみなさん、こんにちは。

16日(木)のハンセン指数は高寄り後、前場は戻り歩調でしたが、後場に入るとまとまった売りが出て下落、終値では前日比プラスを確保したものの、日足チャートは上ヒゲの長い寄り引き同時線となりました。

終値は0.84%高の2万987.67ポイントで引けました。

16日(木)の中国企業指数は1.02%高で引けました。

参考として、2022年以降の主要4指数の値動きを示しておきます。

後場から値を消す状況は、本土市場の方がよりはっきりしていました。

上海総合指数は、前場は強含みでしたが、現地時間13:30分を過ぎたころから売られはじめ、大引けでは0.96%安に沈んでいます。

日中の出来高をみる限り、14:00過ぎたころから、まとまった売りが断続的に入り、下げています。

単にテクニカルに上値が重いから下げたということではなく、何か悪材料があったとしか思えません。

香港ハンセン指数はこの本土の下げにつれ安となったという見方です。

この時間帯以降に出てきた情報をみる限りでは、午後から開かれた商務部の定例記者会見の内容が嫌気されたのではないかとみています。

「バイデン政権は一部の中国ハイテク企業に対する投資を完全に禁止するとともに、その他の企業に対しても審査を強化しようとしている」と事情をよく知る人物が話したとロイターは最近、報道しています。

この報道に関して質問された束珏婷報道官は「一国の政府が行政手段を通じて企業の正常な商業活動による決定に干渉するようなやり方は、市場規則や国際経済貿易秩序を破壊し、企業と投資家の利益に損害を与え、中米両国に不利となり、世界全体にも不利となる」と述べています。

2022年における中米双方の統計をみる限り、いずれも、中米貿易額は過去最大を記録しています。

これは中米経済構造が高度に相互補完的であり、貿易提携を通して相互に利益を共有しあえるといった本質を十分に説明しています。

こうした束珏婷報道官の受け答えが逆に、米中関係の悪化を改めて意識させたとみられます。

束珏婷報道官によれば、2022年における中国の対内直接投資額は6.3%増の1兆2326億8000万元でした。

主要国からの投資額はいずれも増加しています。

米国だけが中国のハイテク企業への投資を禁止すれば、それを他国が埋めることになるでしょう。

そうさせないためには、同盟国に対して、米国と同様の投資禁止措置を採らせることが必要ですが、国家主権の侵害にもつながりかねないことから実現は難しいかもしれません。

とりあえず、この内容なら、中国側が対抗措置を打ち出さない限り、中国経済にも、米国経済にも短期的には大きな影響はなさそうです。

ハンセンハイテク指数は1.83%上昇しています。

オンライン教育、インターネット医療が買われるなど、物色対象にも欠きません。

過剰に反応することはないと考えます。

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プロフィール

たしろ・なおき
田代尚機

中国株アナリスト
1958年生まれ。愛知県出身。大和総研、内藤証券、リード・リサーチ・アンド・プロダクツ(株)を経て独立、TS・チャイナ・リサーチ(株)を設立。現在は生活の拠点を中国に移し、日本と中国を行き来しながらフリーランスとして活動中。マスコミ、金融機関や、個人投資家向けに情報提供を行っている。大和総研勤務時代に1994年から9年間、北京に駐在、中国経済、個別企業の調査を担当。それ以来、中国経済、企業に関する情報提供をライフワークとしている。社団法人日本証券アナリスト協会検定会員。
【著書】
・人民元投資入門
・中国株「黄金の10年」
・レッド・センセーション好機到来!

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