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上海総合指数、寄り付き天井だが前営業日比プラスを維持!!

2023/01/30

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中国株投資家の皆さん、こんにちは。

30日(月)の上海総合指数は大きく高寄りした後、終日売りに押される展開となりました。

終値は0.14%高の3269.32ポイントで引けています。

セクター別では、教育、自動車・部品、国防軍事などが買われました。

一方、空港・空運、レジャー施設・旅行、ホテル・レストラン、石炭、証券などが売られました。

30日(月)の創業板指数は1.08%高となりました。

30日(月)の上海50指数は0.08%高となりました。

30日は土日を挟めば10日ぶりの取引となりました。

海外では上海上場時価総額上位50社から構成される上海50指数に連動する先物など、多くの本土関連商品が春節期間中も取引されています。

たとえば、上海50指数では2.1%高く寄り付いていますが、これは海外要因によるものだと見て取れます。

大きく高寄りしたことで、国内勢、特に機関投資家がポジション調整の売りを出した、或いは一旦利益確定売りを出したということではないかとみています。

ちなみに、30日におけるストックコネクトを通した外国人の売買は上海市場で94億3500万元、深セン市場で91億7900万元の純流入でした。

合計では186億1400万元の純流入ですが、これは春節前の純流入額である92億5600万元はもちろん、1月16日の158億4000万元をも上回っており、昨年来最大を記録しました。

取引のなかった5営業日分の売り買いが反映されている点を考慮すれば、決してすごく大きな数字というわけでもないでしょうが、少なくとも外国人投資家の買い意欲は決して衰えてないとはいえるでしょう。

3指数の動きをみると、いずれもほぼ寄り付き天井なのですが、創業板指数は1.08%高と、相対的に高い上昇率となっています。

中小型株の動きがよい、つまり個人投資家の買い意欲は強く、相場全体の地合いは悪くありません。

売買代金は両市場合計で1兆621億元、商いは活況を呈しています。

テクニカルに押し目はあるかもしれませんが、深押しする要因となりそうな懸念材料はいまのところ見当たりません。

セクター別にみると、空港・空運、レジャー施設・旅行、ホテル・レストランなどの下げが目立ちます。

しかし、春節期間中の消費が振るわなかったというわけではありません。

文化旅行部データセンターが1月27日に発表した推計データによれば、今年の春節休暇期間における国内旅行客は前年同期比23.1%増の延べ3億800万人、国内旅行収入は30%増の3758億4300万元となりました。

新型コロナ流行前の2019年と比べると、それぞれ88.6%、73.1%の水準まで回復しています。

航空券、列車チケット、観光タクシーなどでは予約件数をみれば2019年の春節を超えているそうです。

予想通り春節期間中の消費は好調でした。

ただ、次のテーマである春の観光シーズンまでには少し間があり、一旦材料出尽くしで売られたのでしょう。

教育関連が買われています。

学大教育(000526)がストップ高まで買われていますが、29日に2022年12月期の業績は黒字転換するとの予告を発表しました。

教育関連には政策転換による恩恵から資金流入が続いています。

*ST文化(300089)が18.4%、行動教育(605098)、美吉姆(002621)もストップ高まで買われています。

その他、地方レベルですが支援策の延長が発表されたり、足元の販売状況が予想されたほど悪くないとみられることから、新自動車関連が買われています。

また、国有企業改革への期待から国防軍事関連などが買われています。

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プロフィール

たしろ・なおき
田代尚機

中国株アナリスト
1958年生まれ。愛知県出身。大和総研、内藤証券、リード・リサーチ・アンド・プロダクツ(株)を経て独立、TS・チャイナ・リサーチ(株)を設立。現在は生活の拠点を中国に移し、日本と中国を行き来しながらフリーランスとして活動中。マスコミ、金融機関や、個人投資家向けに情報提供を行っている。大和総研勤務時代に1994年から9年間、北京に駐在、中国経済、個別企業の調査を担当。それ以来、中国経済、企業に関する情報提供をライフワークとしている。社団法人日本証券アナリスト協会検定会員。
【著書】
・人民元投資入門
・中国株「黄金の10年」
・レッド・センセーション好機到来!

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