たっしーが教える、中国株なら俺に聞け!! tashiro

22日のハンセン指数は2.71%高、200日移動平均線付近まで戻す!!

2022/12/22

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中国株投資家のみなさん、こんにちは。

22日(木)のハンセン指数は高寄り後、上値を試す動きとなったのですが、商いは膨らまず、買い一巡後は200日移動平均付近での持ち合いとなりました。

終値は2.71%高の1万9679.22ポイントで引けました。

22日(木)の中国企業指数は3.33%高で引けました。

参考として、2022年以降の主要4指数の値動きを示しておきます。

ハンセン指数は今週、200日移動平均線に上値を抑えられる形で日柄調整をしていたのですが、22日は寄高となり、その後200日移動平均線当たりまで戻した後で、狭いレンジでの持ち合いとなりました。

今年1年間の日足をみると、2万ポイント前後には上値抵抗線があるようにも見えます。

寄付きからいきなり買われたのは、前日のNY市場が高く、欧米機関投資家のリスク許容度が高まったことが要因でしょう。

彼らが好むハイテク関連は、ハンセンハイテク指数が4.61%高となるなど大きく戻しています。

香港市場ではあまり目立たなかったのですが、本土ではいくつか好材料がありました。

一つは不動産セクターに関するものです。

証券監督管理委員会(証監会)は11月28日、上場企業の資本市場を通じた資金調達を復活させ、認めると宣言したのですが、22日の中財網によれば、これまで25社が分割や増資などの形で資金調達を発表しています。

証監会は21日、再度、未上場の不動産会社或いは建設会社に対して、上場会社を買収する形での上場を認めると発表しました。

この政策によって、煩雑で時間のかかる手続きを経ずに容易な買収によって上場企業として、堂々と資本市場から資金を調達ができるようになります。

不動産企業の資金調達ルートを広げ、資金を調達しやすくしたといった当局の姿勢が好材料と言えるでしょう。

ただ、既に伝えられていた内容なので、本土マスコミでは大きく伝えられたものの、市場のサプライズは小さく、また、既存の上場不動産会社にとっては競合相手の資金調達が容易になるのですから、果たして好材料と言えるかどうかわかりません。

むしろこの日目立って上昇したのは、教育関連や、レストランなどです。

前者では新東方在線科技(01797)が7.3%高、新東方(09901)が5.8%高、後者では呷哺呷哺餐飲(00520)が15.7%高、海底撈国際(06862)が7.6%高と急騰しています。

教育関連に関する材料ついては、19日のブログで説明した通りです。

民営企業を教育の分野から締め出すといった当局の姿勢が、変わり始めています。

大きな政策転換なので、教育関連の上昇トレンドはしばらく続くのではないかとみています。

また、レストランの急騰は、集団免疫獲得に向けた社会の動きが非常に速いためだとみています。

北京市では知り合いがほとんど感染しているといった状況です。

本土で一般に広がる情報を掻い摘んで要約すると、感染から数日で発熱し、標準的には一週間もすれば完治するそうです。

完治後、おおよそ2週間でウイルスに対する免疫力は十分強くなるそうなので、早ければ、1月下旬あたりから、集団免疫獲得に関する話があふれ出すのではないかと予想しています。

呷哺呷哺餐飲の幹部によれば、華北市場ではレストラン需要が戻り始めており、一部の店舗では客数が急激に増えているそうです。

海底撈国際の北京地区責任者によれば、北京の中核店では、消費者の火鍋に対する熱量は回復しており、これから、週末、クリスマス、元旦と続く来週、再来週にかけて、こうした盛り上がりはさらに高まるだろうと発言しています。

一部の投資家は既に集団免疫獲得後をみて、銘柄のスクリーニングに力を入れています。

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プロフィール

たしろ・なおき
田代尚機

中国株アナリスト
1958年生まれ。愛知県出身。大和総研、内藤証券、リード・リサーチ・アンド・プロダクツ(株)を経て独立、TS・チャイナ・リサーチ(株)を設立。現在は生活の拠点を中国に移し、日本と中国を行き来しながらフリーランスとして活動中。マスコミ、金融機関や、個人投資家向けに情報提供を行っている。大和総研勤務時代に1994年から9年間、北京に駐在、中国経済、個別企業の調査を担当。それ以来、中国経済、企業に関する情報提供をライフワークとしている。社団法人日本証券アナリスト協会検定会員。
【著書】
・人民元投資入門
・中国株「黄金の10年」
・レッド・センセーション好機到来!

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