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13日の上海総合指数は0.89%安、売り買い交錯!!

2022/06/13

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中国株投資家の皆さん、こんにちは。

13日(月)の上海総合指数は安寄り後、売り買い交錯となりました。

終値は0.89%安の3255.55ポイントで引けました。

セクター別では、教育、貴金属、自動車・部品、化学などが買われました。

一方、不動産、空港・空運、貿易、電力・ガス、銀行、証券などが売られました。

13日(月)の創業板指数は0.39%安となりました。

13日(月)の上海50指数は1.89%安となりました。

上海総合指数は寄り付きから大きく売られています。

ストックコネクトを通じた海外投資家のA株売買(北へ向かう資金)の動向をみると、135億1900万元の純流出となりました。

純流出は5月26日以来で、その規模は3月15日以来となりました。

ただ、日足は十字線となっています。

ほぼ同時間に取引が行われているアジアの他国の騰落率をみると、日経平均は▲3.01%安、ハンセン指数は▲3.38%安、韓国総合指数は▲3.51%安、インドSENSEX指数は▲2.68%安、台湾加権指数は▲2.36%安などで、上海総合指数の▲0.89%安は相対的に軽微な下げと言えそうです。

本土では少し気になる悪材料がありました。

北京市での感染者数が急増しています。

感染者を追跡していくと6月6、7日、北京市内のバーでクラスターが発生したことがわかりました。

6月10日の北京市政府の発表によって発覚したので、マーケットに直接影響が出るのは13日からといった状態でした。

ですが、意外にも反応は限定的でした。

改めて6月12日の感染状況を示しておくと、12日における発病ベースの本土新規感染者数は69人、無症状ベースは74人でした。

1週間前と比べると、無症状ベースでは11人減っていますが、発病ベースでは30人増えています。

発病ベースの地域別の状況は、北京29人、内モンゴル27人、上海11人、重慶2人、無症状ベースは、上海26人、北京22人、内モンゴル13人、吉林4人、雲南3人、広西2人、遼寧1人、浙江1人、重慶1人、四川1人でした。

こうして全国の状況をみると、地域の広がりは少し気になるところですが、全体の新規感染者数はうまくコントロールできています。

ただ、北京についてはまだ予断を許さない状況ではあります。

北京市政府の最新の情報によれば、6月9日から13日15時までにバーで発生したクラスターによる感染者総数は228人で、感染者の分布は14区・経済開発区の100のブロックに渡っています。

また、10日の時点ですが、濃厚接触者は4400人超と発表されています。

これらすべてで感染予防措置を行わなければならないわけですから、決して簡単な作業ではありません。

しばらくの間、日々の感染状況をウォッチする必要がありそうです。

少しマーケットの話からはずれるのですが、もう一つ気になることがあります。

それはここで使われている総合的な監視システムはいろいろと応用できるのではないかという点です。

米英の諜報機関は非常に高い能力を有していますが、いずれも人を介して工作を行います。

中国国内で民主化運動や反政府デモを策動するとか、政治に関して非主流派を支援するとかいったスパイ活動を行おうとする際、この監視システムは大きな威力を発揮するでしょう。

ウイルスの感染ルートを解明できるシステムが、動きのずっと遅くて、感染力の弱い思想の伝播をキャッチできないはずはありません。

すこし穿った見方をすれば、死亡率をみれば新型コロナは既にせいぜいインフルエンザ並みの毒性しかありません。

中国がこれほどまでゼロコロナ対策に執着するのは、米国との”武力によらない戦争”への防御システムを大きく強化しようとしているのではないでしょうか。

株の話に戻ると、金融引き締めではインフレを制御できない可能性がある米国市場は引き続き下押し圧力に晒されるのに対して、中国市場の方が投資リスクは低いとみています。

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プロフィール

たしろ・なおき
田代尚機

中国株アナリスト
1958年生まれ。愛知県出身。大和総研、内藤証券、リード・リサーチ・アンド・プロダクツ(株)を経て独立、TS・チャイナ・リサーチ(株)を設立。現在は生活の拠点を中国に移し、日本と中国を行き来しながらフリーランスとして活動中。マスコミ、金融機関や、個人投資家向けに情報提供を行っている。大和総研勤務時代に1994年から9年間、北京に駐在、中国経済、個別企業の調査を担当。それ以来、中国経済、企業に関する情報提供をライフワークとしている。社団法人日本証券アナリスト協会検定会員。
【著書】
・人民元投資入門
・中国株「黄金の10年」
・レッド・センセーション好機到来!

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