たっしーが教える、中国株なら俺に聞け!! tashiro

14日の上海総合指数は0.98%安、金融が売られる!!

2022/02/14

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中国株投資家の皆さん、こんにちは。

14日(月)の上海総合指数は安寄り後、前場はまだ戻す動きも見られたのですが、商いは膨らみません。

後場からは売りに押されました。

大引け前に少し戻してはいますが、終値は0.98%安の3428.88ポイントで引けました。

セクター別では、レジャー施設・旅行、ホテル・レストラン、医療サービス、貴金属、教育、国防軍事などが買われました。

一方、証券、銀行、保険、不動産、鉄鋼、電力などが売られました。

14日(月)の創業板指数は0.52%安となりました。

14日(月)の上海50指数は1.24%安となりました。

14日に限れば大型株が大きく売られ、中小型株の下げは比較的小さいのですが、春節休暇明け以降、1週間の動きをみると、中小型株が大きく売られています。

ストックコネクトを通じた海外投資家の買いをみると、春節明け以降、流出は8日だけで、それ以外は14日を含め、資金流入となっています。

大型株のウエイトの大きな上海市場に限れば、春節明け以降、すべて資金流入となっています。

欧米市場でのインフレ、金利の上昇を嫌って、資金が流入しているとみられます。

本来ならば、金利の高い方に資金が流れるのですが、欧米投資家は今回の下落について、いつもの下落局面よりも悲観的になっており、中国への資金逃避を進める投資家がいるのでしょう。

もちろん、その規模は小さく、ですから本土市場もさえない動きとなっているのですが、今後最も悲観的な相場展開となった場合、本土市場をラストリゾートと考える投資家は多いのではないかと思います。

創業板指数の動き、出来高の推移をみればわかる通り、本土の個人投資家たちは積極的な売買を行っていません。

国際環境が緊迫化する中で、北京冬季オリンピックが開催されており、相場に大きな影響が出るような政策は出にくいとみられます。

ただ、全体相場は弱いとはいえ、はっきりとした物色対象もありました。

国家薬品監督管理局は2月11日、”薬品管理法”の関連規定を発表しました。

これによって、ファイザー社の新型コロナウイルス治療薬”パキロビッドパック”の輸入が条件付きではありますが、緊急承認されました。

新型コロナ禍で悪影響を受けるレジャー施設・旅行、ホテル・レストラン、医療サービスなどが大きく買われています。

一方、下げたところでは金融が目立ちます。

創業板指数の動きをみればわかる通り、個人投資家は弱気に傾いています。

証券会社ではファンドの募集が予定ほど集まりません。

相場絡みで証券会社を中心に金融全体が売られています。

ウクライナ情勢が緊迫した状況なのですが、欧米、香港市場はともかく、金融市場の国際化が進んでいない中国本土市場では、その悪影響は小さいとみています。

北京冬季オリンピックは20日に閉幕となります。

今週末にかけて、あく抜けするかどうか、創業板指数が底打ちするかどうかに注目です。

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プロフィール

たしろ・なおき
田代尚機

中国株アナリスト
1958年生まれ。愛知県出身。大和総研、内藤証券、リード・リサーチ・アンド・プロダクツ(株)を経て独立、TS・チャイナ・リサーチ(株)を設立。現在は生活の拠点を中国に移し、日本と中国を行き来しながらフリーランスとして活動中。マスコミ、金融機関や、個人投資家向けに情報提供を行っている。大和総研勤務時代に1994年から9年間、北京に駐在、中国経済、個別企業の調査を担当。それ以来、中国経済、企業に関する情報提供をライフワークとしている。社団法人日本証券アナリスト協会検定会員。
【著書】
・人民元投資入門
・中国株「黄金の10年」
・レッド・センセーション好機到来!

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