イェレン米財務長官vs.神田財務官。
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ドル円相場が再び前回の介入レベルである157円に近付こうとしている今、果たして再び、いや三度或いはそれ以上に介入が出るかどうかに関心が集まっている。
先週イタリアで開催された主要7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会を前にしてイェレン米財務長官が、“介入は稀であるべきで、行う場合は事前にコミュニケーションを取り、主に為替市場のボラティリティーに対応したものであるべきだと考えている。”と介入に対して批判的とも言える発言を行った。
この3週間で4度目となる“介入批判?”である。
この発言を受けて我が国の為替介入が難しくなったとの意見が出だしたが、筆者はそんなことは無いと思っている。
そもそもイェレン発言は原則論を同じ文言で繰り返しているだけで別に我が国の介入に対して批判している訳ではない。
同じく主要7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会に出席した財務省の神田財務官は、先ず
-介入が稀であることが望ましいのは言うまでもない。とイェレン発言に返し、
-為替市場の変動には引き続き注意が必要。
-無秩序な為替の動きは経済に悪影響を与える。
-過度な変動があれば適切な行動をとる。
と述べた。
我が国の財務省がドル・円で介入を行う場合は“紳士協定”として米財務省に通知をするが、別に事前に許可を取るとかの性質のものではない。
介入しようと思えば、我が国独自の判断で介入出来る。
後から米財務省に教えてやれば良いだけのこと。
確か2022年の介入の後、イェレン財務長官が“日本から介入をしたとの報告を受けた。”と述べた記憶がある。
ドル安&円高の動きへの転換の引き金となるのは、
-FRB.による利下げ開始。(米国経済指標の結果如何で、その時期に関して市場は右往左往しているが、時間の問題であろう。)
-ドル安政策を標榜するトランプ大統領の返り咲き。(この点を為替市場は全く織り込んでいない。)
などであろうが、これは今日明日、いや明後日頃に起きる事でもない。
それまでに介入を行ってドル高&円安進行のスピードを落とせば良いのだと思う。
介入資金は未だたっぷりと有り、しかもこれは90円~100円で行った介入で買ったドルの利喰いである。
羨ましい限りだ。
目に見えるポジションであるが、シカゴ・IMM.は前週から約14億ドル分のドルを買い増して凡そ115億ドルのロングとなり、個人投資家は約2億ドル分のドルを買い増して凡そ11億ドルのロングとなっている。
そして、あの500億ドルの介入したドルの行方は?
周りを見回すとドルがじゃぶじゃぶに見えなくもない…
金利差だけに注目した野放図なドル買いは慎みたいが、かと言って未だドルをショートにするにはコストが掛かり過ぎる。
暫くは152円~157円のレンジを意識しながら上手く立ち回りたい。
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