円高か、それとも円安か?
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米国では利上げサイクルが終了したとの観測が高まってハト派的(金融緩和に積極的と言うよりは、金融引き締めに消極的)な機運が高まり、我が国では更なるタカ派(金融引き締めに積極的)への政策変更が期待されていよいよドル・円相場は円高方向に転換するのかとの海外からの照会が急に増えてきたが、未だそう判断するには早いのではなかろうか?
相変わらず日米実質金利差(名目金利から期待インフレ率を引いた金利)は圧倒的に米国が有利であるし、そもそも日銀の態度が煮え切らずにいて、本当にタカ派への政策変更を期待していいのか良く分からない。
昨日、植田日銀総裁が、“景気は緩やかに回復しているが、現時点で物価目標の持続的・安定的な実現を十分な確度を持って見通せる状況になお至っていない。”と述べたが、これでは早々のゼロ金利からの脱却は望むべくもない。
来春の我が国の賃上げ状況を見極め、米国の利上げ停止が確実視されるであろう来年初めまではドル安&円高へのトレンド変化を見極めるのは難しいかも知れない。
高所恐怖症でおののくばかりであるが、慎重にドルに対してBuy on dips.(下がったら買う。)の戦略を心掛けるとしよう。
尚、10月31日時点でシカゴ・IMM.は依然としてネットで103,848枚の円のショート・
ポジション(約87億ドル相当のドルの買い持ち)を保持しており、我が国個人投資家も僅かながら久々にドルの買い持ちに転じた。
我が国個人投資家は当局によるドル売り介入の可能性を諦めてドル・ブル(ドルに強気)に転換したか、興味深いところである。
今週のテクニカル分析の見立ては上下、両方のブレークに注意。
151.00を上切れば更なる上昇、149.00を下切れば更なる下落が予想される。
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