ドル・円相場、大波乱。
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ドル・円相場が木曜日の高値146.59から金曜日は安値138.46と実に8円13銭も急落した。
この動きの背景には木曜日の日本時間午後11時頃に発表になった米国10月の消費者物価指数(CPI.)が市場予想の8%を下回る+7.7%であったことがある。
9月のそれは+8.2%であったから、着実に米国のインフレは落ち着きを取り戻しているとも言えなくはない。
この数字を受けて米国10年債利回りは4.098%から3.810%へと急落してドル・円相場がそれを追随した形となったが、このドルの下げの最も大きな要因はマーケットがドルの買い持ちで捕まったことである。
日米金利差拡大と我が国の国際収支悪化と言うファンダメンタルの観点からドル買い&円売りが台頭して、シカゴ・IMM.の投機筋、我が国個人投資家の何れも大きなドル買いのポジションに傾いていた。
彼らは突然のドルの下落を見て、損切りのドル売りをせざるを得なかったのである。
ドルが下がるから売る、売るから下がると言うスパイラル現象が起きた。
問題はこのドルの下げに乗じて両者を筆頭とするマーケット参加者がドル・ロングを整理出来たかどうかであるが、これは分からない。
筆者の推測では今日の頭の重いPrice action.(値動き)を見る限り、未だ整理は終わっていないと思われる。
ではこのままずるずると130円台のLow.まで落ちるかと言うとそうはいくまい。
取り敢えずゲーム・チェンジャーとなったかに見える先週のCPI.の数字であるが、下がったとは言え未だ+7.7%であり、FRB.がこれを元に金融引き締めのペースを緩める事はあれども、中止することは無い。
言い換えれば12月を含めてあと数回の利上げが行われることは必至であり、依然として日米金利差が開く傾向は変わらない。
今週はFRB.高官の講演・スピーチが相次ぐが、”一回の物価指数を見て金融政策の変更は有り得ない。”などのタカ派的発言が出れば、ドルがある程度値を戻すことは十分有り得よう。
無理をして安い所でのドル売りは慎みたい。
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