ドル・円相場、急落。
週末のドル円レートを予想して10万円をゲット!
ドル・円相場が急落している。
下は年初からの週足・ローソク足チャートであるが、3月6日の週に114.80の安値を付けた後上昇に転じ、4月24日の週に一旦131.25の高値を付けた後5月22日の週には126.36迄反落した。
その後は再び騰勢に転じて7月10日の週には139.39の高値を付けたが、その後急落して本日は130.40迄下落した。
半月で9円近くも急落したことになる。
先週FOMC.で6月に引き続いて0.75%の大幅利上げが実施され、多くの市場参加者が日米金利差拡大の思惑でドル・円相場は上昇するだろうと思っていたのに、相場は逆の動きをしている。
ドル・円が下がった理由は幾つか存在する。
先ずはFRB.による積極的な利上げにより、遅かれ早かれ米国経済成長が鈍化するであろうと市場は読む。
FRB.による政策金利引き上げを受けて米国債券利回りも上昇したが、最近になって下落が始まった。
これは近い将来の米国経済減速を意識したものである。
期近な2年物債券利回りよりも10年物債券利回りの下落が大きく、後者が前者の利回りを下回る逆イールド現象が起きている。
逆イールドは景気減速の兆候と見做される。
また先週発表された米国第二四半期国内総生産(GDP.)が市場予想の+0.5%を大きく下回る-0.9%となり、第一四半期の-1.6%から二期連続でマイナス成長となり定義上は米国がテクニカル・リセッション(景気後退)に陥ったことになったこともドル下落を促した。
その中でも対円でのドルの下落率が一番大きい。
その理由は簡単で、市場がどっぷりとドルの買い持ちになっていたからである。
市場原理は買われた物は売られ、売られた物は買い戻される。
今回は139円台までドルが買い上げられて市場はドルを買い過ぎており、それの売り戻しが起きたのである。
身近で把握出来る数字を見ると先週7月26日の時点でシカゴ・IMM.の投機筋は凡そ56億ドル相当の円の売り持ち(ドルの買い持ち)を保有しており、我が国個人投資家も凡そ28億ドルのドルの買い持ちを保有していた。
7月26日のニューヨーク市場のドル・円相場の終値は136.65で8月1日の終値131.61と比べると5円以上下落している。
このドルの下落段階で買われたドルが売られて相場が下がる、相場が下がるからドルが売られるという負のスパイラルが起きたであろうことは想像に難くない。
今朝の東京市場でドルは更に売られて安値130.40を示現したが、昨日発表された我が国個人投資家は依然として凡そ24億ドルの買い持ちを保有しており、未だドルの買い持ちポジションが一掃されていない。
130円台と言うと”良い所まで来た。”感じがするが、もし未だマーケットがドルの買い持ちで捕まっているのであれば短期的にはドルの上げ余地は限られたものであろう。
値ごろ感でドルを買うのは暫く辛抱したい。
週末のドル円レートを予想して10万円をゲット!