ヘッジ・ファンド、おおやられ。
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昨日終了した日銀政策決定会合では大規模緩和策を維持することが決定され、円安対策の一つとして何らかの方策(利上げは兎も角、イールドカーブ・コントロール政策撤廃とかイールドカーブのバンド拡大など)が打ち出されるのではないかとの憶測が打ち砕かれた。
為替市場ではヘッジ・ファンドなどの投機筋が,”もしかしたら”に賭けてドル・円を131円台まで売り込んだり、我が国の10年物国債にも大量の売りを入れて利回りが一時イールドカーブ・コントロールの上限の0.25%を超える0.255%まで上昇した。
(注:債券価格が下がると金利は上昇する。)
ところがその”もしかしたら”が起きずに日銀が政策変更をしなかった為に今度は猛烈なドル・円の買い戻しが起きて再び135円台を回復した。
それよりも凄かったのは我が国の10年物国債の価格の急騰(金利の急落)で、金曜日の終値は0.210%であった。
0.255%-0.210%=0.045%で僅かに見えるが、これは金利の世界では大変大きな下落である。
ヘッジ・ファンド勢は数百億、いやもしかしたら数千億円ものポジションを持つので、例えば0.255%(価格は低い。)で債券を売って0.210%(価格は高い。)で買い戻したとして単純計算すると、1千億円のポジションだと1千億円×-0.045%=45憶円の損失となる。
恐らくこの数倍のポジションで攻めた事であろう。
今回は日銀の勝ちとなった。
為替でもドル・円を売り浴びせていたから、こちらも相当な損失を被ったことであろう。
只彼らはこんなことでは諦めない。
遅かれ早かれ日銀が政策変更を強いられることは分かっているから、再び攻めて来るであろう。
先週はFRB.とスイス・国立銀行の利上げで世界の株式市場が大荒れの展開となり、そのとばっちりを受けてドル・円も高値135.57、安値131.51の4円以上の値幅となる大相場となったが、さて来週はどうなることやら。
我が国と他の主要国の金利差は益々開くばかりなので、またゆっくりと円売りが入ってくるのかな?
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