市場は移り気。
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日米金利差拡大と我が国の貿易収支赤字などのファンダメンタルズ悪化を嫌気して円売りが台頭し、ゴールデンウィーク後に131.34の高値まで駆け上がったドル・円相場が、あれよあれよという間に値を崩し昨日は一時126.37の安値を付けた。
一時は週足で9週連続で陽線(終値が始値を上回る。)を示したドル・円相場は一転して今週で3週連続で陰線(終値が始値を下回る。)を示している。
(ドル・円の年初からの週足・ローソク足チャート。)
“直ぐに135円、いや140円まで行く。”と言う意見が有ったが、どうしたのだろう?
正に市場は移り気だ。
ドル・円下落の要因は二つ有るのかなと思う。
まず一つはニューヨーク株式市場3指数の続落だ。
年初から先週末までにダウは14.6%、S&P.は18.7%、そしてナスダックに至っては28.3%下落しており、正にベア・マーケット(弱気相場)に突入したと言える。
(株式市場では高値から20%下落するとベア・マーケットに入ったと言われる。)
株価が下落すると投資家はリスク・オフ・モードとなり、既存の債権を処分し新規投資を避ける。
当然リスク資産である株や仮想通貨が売られる。
同時に安全資産である米国債券が買われて価格が上昇し、利回りが下がる。
一時3.3%まで上昇していた10年債利回りは2.7%台まで下落した。
米国の利回りが下がればドル・円は下がる。
次の要因はFRB.がインフレ対策で強固な引き締め策に転じたが、それに対して米国経済が耐えられるのか、もしかしてインフレ下の景気減速となるスタグフレーションになるのではないかとの懸念が沸き起こり、ドルが売られてその他通貨が買われていると言える。
当然円のみならず、ユーロ、ポンド、そして豪ドルが対ドルで上昇している。
問題はこのドル・円の反落が一過性のものなのか、或いは122円くらいまでの更なる調整が有るかどうかと言うことであるが、正直分からない。
シカゴ・IMM.や我が国個人投資家は依然として投機的な円売り(ドル買い)のポジションをキープしている。
彼らがタオルを投げればドルの下落は大きいものとなる。
彼らがじっと我慢すればドルの下落はせいぜいあと1円くらいであろうか?
明日よく存じ上げている武者さんを交えてのゴールデン・アワー・セミナーが開催される。
ご意見を拝聴しよう。
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