土曜日からの続き。
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土曜日に、先週の40年ぶりのアメリカの物価上昇、日銀による指値の債券買いオペレーション開始、そしてウクライナ情勢の悪化により週開けは波乱模様になるであろうと書いたが、株価の下落は当然として為替市場の動きは意外に静かなものであった。
先ずは週末にウクライナでの武力侵攻が無かったと言うことでドル・円は115.59(金曜日の終値115.42)、ユーロ・ドルは1.1369(金曜日の終値1.1347)、そして円高とユーロ安に見舞われて大きく下げたユーロ・円は131.39(金曜日の終値131.00)まで買い戻されたが、再び徐々に値を下げて午後3時現在で各々115.40、1.1350、そして131.00で取引されている。
ニューヨーク株式市場での3指数の大下げを受けて日経平均は一時750円近く下げて27,000円割れとなったが午後3時現在では辛うじて27,000円の大台をキープしている。
注目の日本10年債利回りは日銀の指値0.25%の無制限購入オペ開始のニュースが効いて、一時0.244%まで上昇していた利回りは0.21%まで下落した。
この日銀の指値0.25%の無制限購入オペであるが、どうも納得が行かない。
日銀が”長期金利の上限を0.25%に抑える。”と言うYCC.(イールド・カーブ・コントロール)や今回の指値オペは、”長期金利は市場が決める。”と言う市場原則に抗ったものではないのではなかろうか?
市場が落ち着いていれば安全資産である債券は売られ、金利は上昇する。
逆にリスク・オフになればリスクを避けて安全資産である債券が買われて、金利は低下する。
10日に発表された1月の米国消費者物価指数が40年ぶりとなる7.5%の上昇を見せて米国10年債利回りが2.043%まで上昇した後、金曜日にはウクライナ情勢の緊迫増加を受けてリスク・オフの動きとなって債券が買われて利回りは1.918%まで急落した。
市場のメカニズムとはこう言うものである。
それを一方的な無制限購入の指値オペによって、金利の上昇を抑えると言うのは理解出来ない。
この買いオペによって当然市中にお金が流れる訳で、ある意味日銀が量的緩和を行うことになり、世界の金融市場の流れ(或いは世界の中央銀行の政策の変化)と逆行する。
孤高の日銀さん、大丈夫かいな?
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