リスク・オンなのにドル高。
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注目の米ジョージア州での上院決選投票でトリプル・ブルーとなることが確定し、市場は株高、債券安(金利高)、そしてドル高で反応した。
上院決選投票の前はトリプル・ブルーとなればインフラ投資や財政支出などの株価好材料と共に増税や規制強化の悪材料も存在し、高値更新中の株価には調整が起きるだろうとの観測が強かったのだが、結果的には連日の高値更新となった訳である。
その間、債券は市場の予想通りに売られて10年物債券の利回りは1%の大台を回復した。
利回りが上昇する中、株価も同時に上昇すると言う上院決選投票の前には予想もしなかった現象が起きたことになる。
どうやら民主党内の穏健派と左派の政策かい離は大きく、党内の反対が少ないインフラ投資や財政出動による現金給付などが優先されて増税や規制強化、そして金利上昇と言う株価にとっては悪材料が後回しとなるのではないかとの思惑が台頭したのではなかろうか?
株価が騰勢を続ける中、為替相場は比較的静かに推移したが、米長期金利上昇に合わせてドルは主要通貨に対して小幅上昇した。
昨年までのリスク・オン=株価上昇=債券価格下落(金利上昇)=ドル下落の図式が崩れた感が有る。
昨年のパターンだと上とは逆にリスク・オフとなった場合、株価下落=債券価格上昇(金利下落)=ドル上昇の図式が描かれたが、今年はリスク・オフと共にドルが売られる可能性も有るのではなかろうか?
先週起きた前代未聞の共和党支持者による議会占拠などを見るにつけ、”分断”と言う新たなアメリカの問題を意識せざるを得ない。
大きくは保守民主党と野党に成り下がった共和党との分断。
民主党内部の穏健派と極左の分断。
共和党内部のトランプ支持派と不支持派との分断。
これらに感化されたアメリカ国民の政治的分断と貧富の差の拡大によるアメリカ国民の経済的分断。
やはりドル・ベア(ドルに弱気)としてはドルを買う気にはなれないのだが、リスク・オン、リスク・オフ時の市場の反応の変化には留意しなくてはなるまい。
ドル・円相場の104円超えは絶好のドルの売り場と見るが104円ミドル辺りで頭を打つかを確認してから再び売りに参加しても遅くはあるまい。
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