リンクス。
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先週全英オープンが開催され、前年初出場で優勝し一躍シンデレラガールとなってその後の国内戦でも活躍して昨年の賞金ランキング2位となった渋野日向子選手が何と予選落ちした。
何故昨年はあれ程善戦したにも拘わらず、今年は予選落ちの憂き目にあったか?
それはゴルフ・コースの違いである。
昨年はロンドン郊外の、まあ言ってみれば普通のコースであったが、今年は名うてのスコットランドのリンクス・コース。
この二つのコースは全くその性格が違う。
リンクスとは海沿いに存在し、自然の地形を利用した平らで砂地の多いゴルフ場のことを指し、ゴルフ発祥の地と言われるスコットランドでは、ゴルフ・コースのことをリンクスと呼ぶ。
自然の地形を利用したと言えば聞こえがいいが、砂地の上に野生の芝草や灌木が生い茂りフェアウェイを外すとボールを探すのが難しい深いラフに入ってしまう。
バックスィングを取るのも難しい時が有り、あの渋野選手が一度空振りをした。
手入れの行き届いた日本のゴルフ場に慣れた我々には鬼の様なゴルフ場である。
かく言う筆者もアメリカに在る、所謂リンクス・コースと言われているオレゴン州のBandon Dunes.とウィスコンシン州に在るWhistling Straits.と言うゴルフ場で何回かプレーしたことが有る。
Bandon Dunes.は海沿いのれっきとしたリンクス・コースであるがWhistling Straits.はミシガン湖に面する恐ろしく風の強いコースで、そもそもWhistling.の意味は口笛を吹くで、Strait.の意味は海峡で、まあ要するに風がビュービュー吹いて口笛の様に聞こえる海峡である。
横風が吹くと30度くらいの角度でボールが曲がって行き、追い風と向かい風ではクラブの番手が四つも五つも違う。
前回Whistling Straits.でプレーした時は150ヤードのショート・ホールを追い風では9番アイアン、向かい風ではドライバーを使用した。
まあ普通のプレーヤーでは心が折れてしまう程タフなコースである。
前回のディフェンディング・チャンピオンが予選落ちとは気の毒ではあるが、まあ未だプロ2年目の渋野選手にとっては良い試練に成った事であろう。
頑張れしぶこ!(しぶこは渋野選手のニックネームである。)
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