そう言う手が有ったか?
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新型コロナ・ウィルスの影響で皆それぞれが多かれ少なかれ影響を受けているが、その中でも客が来なければ売り上げが上がらない飲食業やホテルなどの宿泊業、そして客が乗らなければ売り上げが上がらない航空業界などは最も被害が多いのかも知れない。
確かタイのNational Flag Career.=(国を代表する航空会社。かつて我が国のJAL.もそうであったが国営ではない。)であるタイ航空はタイの会社更生法を適用されてしまった。
民間会社では潰れたことになる。
聞くところによるとJAL.とANA.は内部留保を切り崩して現在の難関を耐えているらしいが、客が来ない状況でも従業員に対する給料支払いや飛行機のメインテナンスなどの莫大な固定費は掛かる筈で遅かれ早かれ運転資金が枯渇する恐れもあり、そろそろ運転資金の調達に走る必要も出てくるのではなかろうか?
と勘繰っていたら今朝の日経新聞に面白い記事を見付けた。
米大手航空会社のユナイテッドが何とマイレージを担保にして銀行団から5400億円の融資枠を得て運転資金を確保したというのだ。
マイレージを知らない人は居ないと思うが、あれは航空会社にとって債務の様なものだ。
航空会社は飛行機に乗れば乗るほどマイレージを供与してくれ、我々乗客は溜まったマイレージを将来の只の優待券に使ったり、搭乗するクラスのアップ・グレードに使用する。
例えば筆者は現在JAL.のマイレージを約55万マイル保有しているが、これの一部を使って例えば10万マイル使えばビジネス・クラスで香港を往復出来るし、アップ・グレード出来るエコノミークラスのチケットを買って合計16000マイルを使えばビジネス・クラスにアップ・グレードしてくれる。
只これらの特典は航空会社にとっては将来顧客に還元しなくてはならない、ある意味負の遺産であり、当然債務であろうと認識していた。
ところがユナイテッドに融資した銀行団は、”ユナイテッドは破産したのではなく事業を継続しながら再建を目指している。”のであり、”再建を果たせばむしろ富裕層を中心に優良顧客を多数抱えるマイレージ事業はデータ資産としての価値を増す。”との認識らしい。
そう言えば筆者だって運航が再開されたら真っ先に海外に出掛ける積りだし、そもそも航空事業が無くなる訳ではないので”成程な。”と思った。
このアイディアに対して日本のメガバンクの幹部が”我々には有り得ない発想だ。”と唸ったらしいがマイレージを債務だと考えている人には確かに考えられない。
自分も素晴らしいアイディアだと思うが、日経新聞の記事は”前例無きマイル担保は航空会社の資金繰りの新たな処方箋か、危うい錬金術か?その解は未だ見えていない。”と括っている。
依然として新たな感染者数が増え続ける中、さて航空業界、どうなる事か?
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