殿、ご乱心か?
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トランプ大統領がGreat time to have strong dollar.=(強いドルを持つには絶好の時期だ。)、
US has strong dollar.=(米国は強いドルを持っている。)とツィートした。
数週間前にも強いドルを称賛していたトランプ大統領だが、一体全体どうしたことか?
コロナ騒動の前までは”強いドルには反対する。”と言い、ドルを下げる為にFRB.に更なる金融緩和を促していたのにどうしたことか?
自国通貨の価値が下がると輸出競争力が大きくなって国内産業を助ける。
当然自国通貨の価値が上がると輸出競争力が殺がれて国内産業が弱る。
輸出立国と言われてきた我が国が常に円高に反対してきたのにはこの背景がある。
America first.=(アメリカが一番)を標榜して国内産業を助ける為に”強いドルには反対。”と言ってきたのに何故今此処で真逆の事を言い出したのかその理由が全く分からない。
秋の大統領選挙を控えて輸出業者のご機嫌取りで今からはドル安政策を打ち出すかも知れないと思っていたのにどうしたことか?
正に”殿、ご乱心か?”と言う感じである。
面白いことに為替市場での反応は限られたもので、ドル・円相場は本日高値107.43を付けたが、本邦輸出業者の売りに押されて再びじり安となり、午後4時現在で107.20近辺で小動きとなっている。
殿の身勝手なツィートには余り反応しなくなってきたという事か?
コロナ・ウィルスの影響の先行きに関しては悲観論と楽観論が入り乱れてニューヨーク株式市場もアップ・ダウンが激しいが、ドル・円に関しては暫くは106.00~108.00のレンジ内に留まる可能性が高いかも知れない。
暫くは、高い所では無理して買わず、安い所では無理して売らないDefensive.=(受け身)なスタンスで参りましょう。
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