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香港と台湾の心模様
2019/11/01蟹瀬誠一コラム「世界の風を感じて」は、10月蟹瀬さんが多忙を極めたため更新がずれ込みました事をお詫びします。(編集部) 暮れも押し詰まった2015年12月末、中国の習金平主席が北京を訪れた梁振英行香港行政官(当時)に告げ…
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米大統領が今回のサウジ攻撃に消極的な理由
2019/09/20「これは(イランの)サウジアラビアに対する直接の戦争行為だ!」 強行派ポンペオ米国務長官はまるで戦争前夜のように記者団に向かって叫んだ。サウジ国防省のマリキ報道官が記者会見でイランがサウジの主要石油施設を攻撃した証拠とし…
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最も危険なアジアの火薬庫
2019/08/22いま世界でいちばん危険な場所はどこか。そうと訊ねると、ミサイルを発射した北朝鮮と答える人が日本では多い。しかし正解はインド北部とパキスタン北東部の国境地帯に広がる山岳地域カシミールだ。 インド、パキスタン、中国の3カ国が…
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ブレクジットとトランプの関係は?
2019/07/23「悪いニュースもいいニュースも俺にとってはいいニュースだ。」選挙期間中にそう豪語していたのは他ならぬトランプ米大統領だった。とにかくマスコミの注目を集めればオーケーなのである。「国へ帰れ」と非白人女性下院議員4人を激しく…
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香港200万人デモを取り巻く内情
2019/06/21「先生、ホントに感謝します!」 大学で講義を終えた私にそう話しかけてきたのは香港から来た留学生だった。いま香港で起きているデモは非暴力な抗議活動だと講義で説明ことが嬉しかったという。それほど香港の若者たちは故郷の民主化に…
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目覚めたのは猫か獅子か
2019/05/21「中国は深い眠りに入った獅子だ。目を覚ませば、世界を震撼させるだろう」 そう予言したのはかの有名なフランス皇帝ナポレオンだった。そんな19世紀の予言がみごと的中し、いまや目覚めた獅子中国が世界の勢力地図を塗り替えようと…
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トランプ大統領の報復
2019/04/22お爺ちゃんがドイツ移民で、最初の妻も3度目の妻も外国出身なのに反移民政策を掲げるトランプ米大統領が、今度は奇策で攪乱作戦にでた。国境付近で拘束した不法移民全員を全国各地の「聖域都市」に送り込めとツィートし、記者団にこう言…
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ブレクジットの成否
2019/03/29ひとりの政治家の判断ミスから国家が窮地に陥る。今のイギリスがまさにそうだ。欧州連合(EU)離脱の期限が月末に迫る中、まともな合意に至ることができず七転八倒している。 もとはといえば、3年前にキャメロン前首相が目先の党内事…
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今北米・中米で起きている政情不安
2019/02/20お騒がせトランプ米大統領が2月15日、メキシコとの国境に壁を建設する費用を確保するため、国家非常事態を宣言した。国境を越えて侵入してくるメキシコからの不法移民は強姦魔と麻薬密売人ばかりだというのが言い分だが、アメリカ人と…
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トランプの2019年はバラ色か?
2019/01/25今年はいったいどんな年になるのだろう。そう思いあぐねていたら、ある人物がオーストラリアの研究機関へ寄稿したコラムが目に留まった。その人物とはジョセフ・E・スティグリッツ。コロンビア大学の教授である。ノーベル経済学賞を受賞…